巡り巡って、やりたかったことをやってみる。

COLUMN

「私、○○になりたい!」と言える人、言えない人。

子供の頃、何になりたかっただろうか。

スポーツ選手や、ミュージシャン、お医者さん、先生など子供の頃に明確に「私は将来これになる!」と決めている人もいるが、たいていの人はそうではない。

キャリア選択にあたり、決定要素になるものは

「性格」×「動機」

その人の持って生まれた性格により興味を持ちやすいことと、環境や強烈なインパクトを与える出来事の掛け合わせで、ある一定値を超えると「これだ!」と確信する。例えば、自分や家族が入院して、「私も医者になりたい!」と決意した人がいたとする。なんだかとってもありそうな話だけれど、入院体験があった人が皆医者になりたいと思うわけではない。それはやはり元々持ってる「性格」が医者の仕事に興味を持ちやすいもので、入院という「動機」と掛け合わさって「医者になりたい!」という衝動が生まれる。

興味を持ったけど、「動機」が足りなかった。

最近になって思い出したのだけど、高校生の頃、「心理学って面白そう」と思ったことがあった。具体的に何を学ぶのか、その先どのような未来があるのかも全くわからないけど、ただ漠然と面白そう、と思ったのである。それを親に伝えたところ、「心理学部では普通の会社に就職できない」と言われて、「へえ、そうなんだ。だったらまあ別にいいかな」とあっさり諦めてしまった。その時は、絶対に心理学の道に進むのだ、という「動機」が私にはなかったのだ。

(※ちなみに、「心理学部は就職できない」は全くもって根拠はない。教育・マーケティング・人事など、どんな分野にも展開可能で、これからの社会にはむしろ必要な学問である。)

それから長い年月が経って、仕事の中で人材育成や組織風土といったテーマと出会った時、私は「働く人の気持ち」ってどうしたら上がったり下がったりするのだろうという問いと深く向かい合うようになった。その結果、キャリアデザインやキャリア教育の道を目指し、心理メソッド「MBTI」の認定ユーザー資格も取得した。それはとても自然な移行で、「性格」×「動機」のエネルギー値が動き出さずにいられない量に達して流れ出たのだと思う。

時を経た今だからこそ。

自己理解について体系的に学ぶ中で、私自身の自己理解も進んでいき、私は「人の心がなぜ動くか」「人と人の相互理解の可能性」に興味を持ちやすい性格タイプだということが分かった。なるほど、だからあの頃心理学に興味を持ったのだな、と納得がいった。結局、進学、就職など心理学ではないがやはり「感動」とか「共感」を軸に人生の選択をしてきた。

「昔やりたいって思ったことはさ、巡り巡ってやることになるんだよね」

と、心理学に興味を持った過去の話を友人にしたら、その友人はニヤリと笑ってこう言った。

「実は私も高校生の時、児童文学を勉強したいって思ってたんだよね。」

その友人、思うところあって最近絵本の読み聞かせイベントを始めていた。

人生の後半に差し掛かって、これから何をやったらよいのか分からなくなったら、叶わなかった小さな夢のかけらを思い出してみるといい。時を経て、たくさんの経験をした今なら、大きな夢に繋がるかもしれないから。はるか昔に抱いた小さな夢のかけらには意味があり、それらは、これからの人生を鮮やかに紡いでいくために、あなたが思い出し、引っ張り出してくれるのを待っているのだ。

 

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